結論から
両者が測っているものは違います。1日1万歩は「量」、つまり1日にどれだけ体を動かすかの目標です。インターバル速歩は「強度」、つまり短い時間だけきつさを上げる方法です。両者を直接比べた唯一の研究では、インターバル速歩のほうが、中程度のペースで1日8,000歩以上歩くよう指示されたグループよりも、体力・脚の筋力・血圧が大きく改善しました(Nemoto et al., 2007)。
比べてみると
| 項目 | インターバル速歩 | 1日1万歩 |
|---|---|---|
| 時間 | 30分、週4日以上 | 1日を通して合計約1時間半の歩行 |
| きつさ | 楽とややきついを交互に | どんなペースでも可 |
| 道具 | タイマー | 歩数計 |
| 主な目的 | 体力、脚の筋力 | 1日全体の活動量 |
| 根拠 | 4〜5か月のランダム化試験 | 歩数と健康に関する大規模な観察研究 |
「1万歩」はどこから来たのか
1万歩という数字は、1960年代に販売された日本の歩数計に由来するとされ、臨床試験で決められた数字ではないと研究者も指摘しています。高齢女性約16,700人を対象にした研究では、歩数が増えるほど死亡リスクは下がりましたが、1日約7,500歩で頭打ちになりました(Lee et al., 2019)。
15の研究、約47,000人の成人を分析したより大規模な研究では、効果が頭打ちになるのは60歳以上で約6,000〜8,000歩、それより若い成人で約8,000〜10,000歩でした(Paluch et al., 2022)。歩数は多いほうが良いものの、1万歩が魔法の数字というわけではありません。
どちらを選ぶべき?
- 時間がない方: インターバル速歩なら、30分でメリハリのある、しっかりした運動ができます。
- 1日中座りがちな方: 毎日の歩数も大切です。ちょっとした歩きや階段の積み重ねが効きます。
- 活動量だけでなく体力を高めたい方: 一定ペースのウォーキングに不足しがちな「強度」を、インターバルで補えます。
いちばん良いのは「両方」
30分のインターバル速歩だけで、ペースや歩幅にもよりますが約3,000歩になります。週4日以上行い、残りの時間もこまめに体を動かせば、強度と量の両方を得られます。
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